パターン2

この映画は、アルプススタンドの端で高校野球の応援に参じている高校生たちの会話劇である。役を与えられている人物も5,6人ほどで、同時に行われているはずの野球のゲームは一度も画面に映ることはない。会話が中心であること、野球のゲームは彼らの演技によってただ実況されるだけであることから、演劇を意識した(両者を架橋するような)映画なのだろうかと思って見続けていた。ところで、あだち充の野球漫画は、ドラマはあるものの野球のボールは全然描かれない、という話を思い出した。一方、最近亡くなったという水島新司 の漫画のボールは伸び縮みの度合いでスピートが表現される。といっても小学生の頃以来わたしはドカベンを読んでいないので記憶は曖昧であるが、豪速球を投げるピッチャーの球はゴム毬を叩き潰したように伸び、次々に登場してくるピッチャーの最高速度がインフレしていくにつれてはんぺんみたいに平べったくなる。 

脱線してしまった。映画を見終わったあと調べてみると、この映画はもともと高校の演劇部の演劇の脚本を元にしたそうだ。道理で演劇っぽいと思った。 

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